さて今日はバレンシア戦です。

TALKING WITH THE TAXMAN ABOUT POETRY(紙ジャケット仕様)

TALKING WITH THE TAXMAN ABOUT POETRY(紙ジャケット仕様)

今これを聴いております。86年発表のビリー・ブラッグの3rd。
彼は元々リフ・ラフというパンクバンドで歌ってましたが、バンドが解散すると、エレキギターを直でアンプにつないで、アフター・パンクな弾き語りを始めます。
83年発表のデビュー作「Life's A Riot With Spy vs Spy」をリリースした際、レコードの宣伝のために何かいい方法がないかと考えていた彼は、BBCのラジオ局に直接押しかけ、ジョン・ピールの番組でレコードを流してもらおうと目論見ます。
そのジョン・ピールショウの放送中、ジョンが「腹減った」と言ったことをビリーはチャンスだと考え、カレーピラフと自分のレコード持ってスタジオに押しかけた話は有名です。
結果レコードの曲はオンエアされ、その1stは5万枚を売る成功を収めました。
1st収録の大名曲「NewEngland」

「世界を変えたいなんて思わない 新しいイングランドになんて興味はない 俺は女の子達を眺めてるだけだよ」
革命家気取りのパンクスの頭を冷やすような一節です。
プレッシャーの世代、なんて言われる僕の心にもとても響きます。   ビリーは実際は左翼らしいけど。


彼はパンクだけじゃなく、アメリカン・フォークへの強い愛情を抱いており、特にウディ・ガスリーを尊敬しているそうです。
90年代にウィルコと組んで、ウディ・ガスリーの歌詞に新たにメロディをつけ、アレンジした曲で構成されたアルバムをリリース。それが見事にグラミー賞に輝いています。

他にも多くのサイケデリック・フォークバンドをサポートした名プロデューサー、ジョー・ボイドとも4枚目のアルバムを制作したりしました。

この3rdにはトラディショナル・フォークのフィーリングが自然に漂う、泣きのパンクソングが詰まってます。