7−1って野球かよ。

プリティシングスの68年発表となった4th。サイケ好きには定盤ですね。
これの前作「エモーションズ」はスウィンギングロンドンを意識したビートバンドといった感じの軽快な演奏を聴かせてましたが、ここではサイケとハードロックの狭間に位置する、混沌としたサウンドに変貌をとげています。
この作品は主人公SFソロウの悲劇の生涯を追ったストーリーが展開されるコンセプトアルバムであり、ドラッグからの影響が強いディープなサイケ感と、破壊的衝動が渦巻く演奏のインパクトは今でも強烈に響きますね。
単純に曲の出来が良いというのもあるけど、ピンクフロイド「夜明けの口笛吹き」にも通じる、全曲通してのポップ感覚と狂気の紙一重なバランスも、このアルバムの魅力でしょう。
プロデュースはビートルズの「ラバーソウル」でエンジニアを務め、ピンクフロイドとの仕事でその名を轟かせたハリケーン・スミス。スミスとシングスの最高のコラボレーション作品と言っても良いですね。

BBCセッションズからの別バージョン。




こちらはアルバム未収録の(CDにはボーナストラックとして収録)シングルで、これもハリケーン・スミスがプロデュース。
緩い前半から、一気に畳み掛ける展開がかっこいい。